本物の木が活きた家

大阪市鶴見区の古くからある住宅密集地。文化住宅の跡地を2 区画に分筆した東側の敷地での計画である。
3 0 坪程の敷地周辺は、北側に4 m の市道、東西は住宅が接近して建ち、南側には自動車修理工場がある。
幸い南側の工場が低層であったため、冬場の日射取得は2階レベルなら可能であった。
そのため、家族が集う場所・水回りなどのパブリックスペースは2階、寝室・子ども部屋などのプライベートスペースは1階に配置する計画でスタートした。
玄関を入ると、狭小住宅としては異例の3帖ものスペースを取った土間が広がる。
さらにストリップ階段・吹抜け越しに2階リビングへと視線の抜けを設けたことで、外観から見て取れるコンパクトさへの意外性を感じさせ窓の無い北玄関でありながら、2階から降り注ぐ柔らかい間接光にて明るい空間となった。
またこの吹抜けと階段は建物中央部に位置するため、低燃費住宅の特性である上下階の温湿度の均一化に関してもひと役かっている。


【低燃費ポイント】
●冬場、南からの採光をたくさん取り入れるパッシブ設計。

●独立型の木製バルコニーで熱橋対策。

●東西面の窓がなんとゼロ!

【設計ポイント】
●玄関まわり三種の神器

①家族玄関・土間収納
②アウターの収納場所
③おかえり手洗い

●延べ床面積27坪でありながら、驚異の3帖玄関!シューズクローゼットを合わせると5帖の土間スペース!

●お母さんうれしい明快動線!キッチン・室内干しスペース・外干しバルコニー・家事用デスク、ほぼ一直線の単純動線を実現!

【デザインポイント】
●玄関前のポストを組み込んだ目隠し塀は2つ長方形を組み合わせた建物形状からインスピレーション。アルセコトップコート仕上げです!

●玄関框・付框を小さく抑えました。スッキリした印象になります。

●キッチンパネルの光沢感は時にインテリアの質感をランクダウンさせます。750角の磁器質タイルを貼ってみました。目地も少ないのでお手入れ簡単、木製キッチンとの相性バッチリです。

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