要素その4_家にはサンバイザーを被せましょう。

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理想の家というのは、夏涼しく、冬は暖かい家です。
その為には、

設計時に軒(のき)や庇(ひさし)、方位や窓の位置などをしっかりと考慮することが大切。

ところが、この太陽のエネルギーを設計時に活かす「パッシブデザイン」が出来る
工務店やハウスメーカーは驚くほど少ないのが現状です。
例えば真夏の場合、日中の太陽熱の約4割が、午後の僅か3時間で降り注ぎます。
よって、建物には何らかの日差し対策を施す必要があります。
この夏の強い日差しを部屋の中に入れてしまうと、当然冷房コストが上がります。
低燃費住宅は断熱材を厚くして、保温性が良くなっていますので日差しを遮る工夫をしなければ、夏場の室内が過ごしにくくなります。
逆に冬場は、太陽の熱を室内に取り込めば暖房にかかるコストを下げられます。
では、夏に日差しを遮って、冬に日差しを取り込むにはどうすれば良いのでしょう?
方法はとってもシンプル、高価な機械やシステムは一切必要ありません。
・敷地内の建物の向きを緻密に計算する。
・冬の太陽熱を最大限取り込めるように窓の上にある庇の長さを算出する。
・夏の太陽熱を避けるため、屋根の傾きや軒を設計する。
など、その土地の緯度と経度から季節毎の太陽高度を設計に取り入れることにより、冷暖房コストは大きく削減出来ます。

夏は高く、冬は低い位置から日差しが入ります。
長さを計算した庇をつけておけば、室内に差し込む日差しを季節毎にコントロール出来ます。
夏には太陽の熱を遮り、冬は太陽の熱を室内に取り込んで暖めるという調節が可能なのです。
昔から、軒や庇は家の「サンバイザー」として太陽光を調節し、自然の冷暖房のような役割を果たしてくれているのです。
最近はデザイン性を追求した結果、軒や庇のないオシャレな家がと増えていますが、オススメは致しません。
軒や庇を格好悪いからといって外してしまえば、夏の日差しが当たり放題で、室内は蒸し暑く、冷房を付けっぱなしにしなくては居られないような、「高燃費」の家になってしまうのです。

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